2021年4月15日木曜日

市販の花粉症飲み薬について

CMでもみますし、ドラッグストアでも宣伝していますが、市販の花粉症の内服薬と病院で処方される薬はどこが違うのでしょう。

鼻水を抑える薬は抗ヒスタミン剤といいます。そのうち昔からあるものは第一世代と呼ばれ鼻水やかゆみを抑える作用は強いものの、眠気=脳内移行が問題となります。なので色々な会社が、眠くなくて効果の強い薬をめざして第二世代の抗ヒスタミン剤が生まれたわけです。

市販されているもの(令和3年4月)で有名なのはアレグラFX(久光製薬)・アレジオン20(エスエス製薬)・エバステルAL(KOWA製薬)・クラリチンEX (大正製薬)・コンタック鼻炎Z (グラクソ・スミスクライン)・ストナリニZ (佐藤製薬)・タリオン(R)AR (田辺三菱製薬)ですが、これらは以前病院でしか処方できなかった薬が、長期に処方されても大丈夫&特許も切れたのでドラッグストアでも買えるようになったわけです。このうちタリオンは短時間で効きめがでて、眠気も少なめなため、私もよく処方する薬です今年からOTC(ドラッグストアでも買える)しましたのでねらい目かもしれません。

なので購入するときに気にするべきは成分名です。アレグラ=フェキソフェナジン アレジオン=エピナスチン エバステル=エバスチン クラリチン=ロラタジン コンタック鼻炎Z=セチリジン ストラリニZ=セチリジン タリオンAR=ベポタスチンなど。

第一世代の成分としては、ポララミン=d−クロルフェニラミンマレイン酸塩ですが、結構いろいろな市販薬に含まれています。眠くなって安静になりたいときには良い薬なわけです。

つまり、病院で処方できる花粉症の薬は、アレグラなど市販のものの他に、眠くなくて効果の強い比較的あたらしい薬を選択できるわけです。なので、市販のどの薬を飲んでいて効かなかった、かは重要な情報なわけです。予約はコチラ


2021年4月13日火曜日

めまいで受診される方の診療の流れです

最近、自律神経の異常のためか、めまいの方が目立つので診療の流れについて説明です。もちろん予約(←クリック) が密を避けるためには理想ですが、診察時間が通常よりもかかるのでおそくとも受付終了の30分前までに来院してください。

①まず鼓膜に異常がないか、耳垢たまっていないかをカメラなどでチェックします。

②内耳に異常がないかのチェックのため聴力検査をおこないます。会話では気づかない高い音や低い音が悪くないか左右差がないかをチェックします。メニエール病では低い音の変動が診断基準の一つとなります。

③眼振といって、眼球が一方向に動く、回転する、へんな動きをするかを動画で記録しながらチェックします。めまいの原因が耳かどうかや、緊急性を判断するうえではこれが重要です。

④耳以外の原因が考えられるか、耳の原因が疑わしければ、点滴、投薬、訓練療法がよいかなど相談の上方針を決めます。例えば良性発作性頭位眩暈症(BPPV)の場合、訓練療法もありますが、患側が逆だと逆効果ですので、適切な時期に指示します。患者さんに下記のような紙も配っていますが、見たところエプリー法 についてはこの動画 https://www.youtube.com/watch?v=XispiTJXCuQ がわかりやすいです。何度も言いますが、自分で訓練して悪化することも十分ありうるので、受診して眼振を確認してから適切なタイミングを指示します。